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「昭和館」では戦中戦後の暮らしに関する企画展や次世代の語り部事業などを行っています


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戦中戦後の国民生活の労苦を次世代の人々に知ってもらうための国の施設「昭和館」。母の戦争体験記をこの昭和館に寄贈したことを前回お伝えしましたが、昭和館では、常設展示室や図書室などの施設の他、毎年、春と夏に特別企画展、全国2か所の都市で巡回展を開催。また、次世代の語り部事業を行うなど、様々なイベントや事業を行っています。

昭和館とは?

昭和館昭和館

昭和館は、主に戦没者遺族をはじめとする国民が体験した戦中・戦後(昭和10年ごろから昭和30年頃までをいいます)の労苦についての歴史的資料・情報を収集、保存、展示し、次世代に伝えるために厚生労働省が平成11年3月に開設した日本の国立博物館です。東京都千代田区九段南にあり、地上7階地下2階の建物で、運営は厚生労働省より(一財)日本遺族会に委託されています。

この昭和館に、母の戦争体験記『私が子供だった頃』を先日寄贈し、その経緯や昭和館の常設展示室・図書室などの紹介については前回の「てのん」の記事で紹介しました。

母の戦争体験記『私が子供だった頃』を昭和館へ寄贈しました。
母の戦争体験記『私が子供だった頃』を昭和館へ寄贈しました。戦中戦後の国民生活の労苦を次世代の人々に知ってもらうための国の施設「昭和館」から、母の戦争体験記『私が子供だった頃』の提供のご依頼があり...

昭和館では、毎年、春と夏に特別企画展、全国2か所で巡回展を開催。また、次世代の語り部事業を行うなど、様々なイベントや事業も行っています。
今回、その内容をご紹介したいと思います。

春と夏に特別企画展を開催

特別企画展

歴史探偵 半藤一利展
会期:令和5年7月15日(土)~9月3日(日)
会場:昭和館3階 特別企画展会場
概要:「歴史探偵」と自らを称し、激動の昭和史と正面から向かい合った作家半藤一利
氏。その足跡を、遺稿・遺品等の関連資料とともにたどっていきます。

「歴史探偵」と自らを称し、激動の昭和史と正面から向かい合った作家半藤一利 氏。その足跡を、遺稿・遺品等の関連資料とともにたどっていきます。
「歴史探偵」と自らを称し、激動の昭和史と正面から向かい合った作家半藤一利 氏。その足跡を、遺稿・遺品等の関連資料とともにたどっていきます。

毎年、全国2か所の都市で巡回展を開催

開催予定の巡回特別企画展

昭和館・しょうけい館・平和祈念展示資料館 合同巡回展
くらしにみる昭和の時代 宮城展

会期:令和5年12月9日(土)~19日(火)
会場:せんだいメディアテーク 5階ギャラリー3300
(宮城県仙台市青葉区春日町2-1)
概要:3館(昭和館、戦傷病者とその家族の労苦を伝えるしょうけい館、シベリア抑留
者、引揚者等の労苦を伝える平和祈念展示資料館)の同時の展示のほか、昭和館の
常設展示室をコンパクトにまとめ、実物資料や写真などを通じて、戦中・戦後のく
らしを紹介します。宮城県ゆかりの品も数多く展示します。

これまでの巡回企画展

くらしにみる昭和の時代 奈良展

くらしにみる昭和の時代 奈良展
昭和館の常設展示室をコンパクトにまとめ、実物資料や写真などを通じて、戦中・戦後の
くらしを紹介し、奈良県ゆかりの品も数多く展示しました。

この企画展は令和5年6月15日~6月24日に開催され、好評のうちに終了しました。

次世代の語り部事業

戦争体験者が高齢化し、戦中・戦後の労苦を聞く機会が減っています。昭和館では厚生労働省の委託を受け、平成28年(2016)から戦後世代の「次世代の語り部」の育成事業を開始し、当時の人々の暮らしを学び、語り継いでいく活動をしています。
研修を終えた17名が館内での定期講話会に加え、小中学校や自治体の平和イベント等で戦争体験を伝える活動をしています。

次世代の語り部事業
次世代の語り部事業

また、HPで紹介動画「伝えたい、戦中・戦後の記憶 戦後世代の『次世代語り部』による講話活動」をアップしていますので、そちらも併せてご覧ください。

 

このほか、図書室では映像・音響室の写真や映像などの収蔵資料をより広く知ってもらうため、2階ひろばで年1~2回程度写真展を開催しております。
また、小中学校の夏休み期間には、5階映像・音響室、4階図書室で、収蔵資料を見て答える小中学生向けのワークシートの作成・配付を行っています。
このように昭和館では、さまざまな取り組みを行っています。

2023年4月に総務省が発表した人口推計によると、戦後生まれの人口は1億874万5千人で、総人口に占める割合は87.0%となったそうです。となると戦前生まれは13%ですが、戦争体験を記憶している方となるとその割合はさらに少なくなります。今後ますますその状況が進む中で、戦争を体験した方達から戦争を知らない世代が思いを受け継ぎ、そして、また次の世代へとバトンをつないでいくことが大切だと思います。
私たち「てのん」もバトンをつなぐ橋渡しになるように活動を進めていきます。
そして、多くの方々が昭和館を訪れ、イベントに参加し、戦争について学んでほしいと思っています。

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