日置市東市来町高山地区は、住民みんなが知恵と力を出し合って、過疎と高齢化に向き合っています。その取り組みは以前取材させていただきました。
そんな高山地区に5月4日、「高山峠茶屋」がオープンしました。
土曜と日曜だけの開店で、住民のみなさんが育てた野菜やお米、そして婦人部のみなさん手作りのけせん団子が並びます。
以前から計画されていた直売所がいよいよ開店と知り、さっそく出かけてきました。


高山産がいっぱい!
高山峠茶屋があるのは、県道304号仙名伊集院線の伊集院から市比野に向かう途中、高山地区公民館の入り口近くです。
もともとは消防車庫だった建物が生まれ変わりました。
お店を運営するのは、高山地区の高齢者クラブ、婦人部、農産物出荷者協議会のみなさん。
この日の当番は、高齢者クラブの立和名一子さん、婦人部の野上幸子さん、岸川美子さんでした。
オープン翌日だったのでのんびりとした雰囲気でしたが、初日は大盛況で、特にけせん団子が人気だったとか。
けせん団子は、ニッキの香りのする「けせんの木」の葉で小豆のお団子をはさんで蒸しあげる、鹿児島のお菓子です。
高山地区の婦人部のみなさんが、新たな特産品として2018年の9月から作り始めました。
「けせん団子を作るっていったら、けせんの木のある家の人たちがどんどん葉っぱをもってきてくれたんですよ。」と岸川さん。
毎週水曜日と土曜日に、高山地区公民館にある調理施設で手作りしているそうです。
「お団子を作るのもここの店番も、自分の時間はなくなるし大変って言えば大変ですけど、立ち寄って下さったみなさんが喜んで下さってうれしいです。」。
地元の方が、小腹がすいたと買い物にやってきたり、通りがかりの人が開店に気付いて立ち寄ったり。人の行き来があると、それだけであたりが活気づきます。

「きょうの当番だった方がちょっと血圧の調子が悪くて、代わりにわたしが出ました。その日によって体の具合もありますから、みんなで助け合ってやっています。」と野上さん。
お互いの都合や体調を気遣いながら、高山地区に少しでも人を呼び込もうと頑張る住民のみなさん。
まだ少しはにかんだ「いらっしゃいませ!」の声に、こころが和みました。
高山峠茶屋への山道は、若葉に彩られてドライブにはもってこいです。週末、ちょっとのぞいてみませんか。
高山峠茶屋
場所:日置市東市来町養母15819-4 高山地区公民館前
駐車場はお店の前か道路向かいにあります
開店日:毎週土曜・日曜
開店時間:10:30~15:00