サワーポメロは古くから鹿児島にある文旦(ボンタン)の一種。全国的にはまだ名前は知れ渡ってないかもしれませんが、果実はみずみずしく、すっきりとした甘さで美味しい!
皮の内側の白いわたを砂糖で甘く煮たらお菓子になります。
いちき串木野市の特産品「サワーポメロ」
このサワーポメロ、いちき串木野市の特産品で、ブランドのイメージを確立しようと、去年11月にロゴマークも決定したばかり。
いちき串木野市では、サワーポメロの普及に力を入れています。
サワーポメロの収穫の時期は2月~4月中旬頃。旬は終わりの時期になりましたが、一度食べるとはまってしまう美味しさなんです。
見た目はグレープフルーツに似ていますが、皮をむいてみるとこんな感じです。
表皮と実の間の白いわたがけっこう厚みがあります。
そして果実は、うす黄色。
みずみずしく、すっきりとしたほど良い甘さ。
房の薄皮をむく時の実ばなれも良く、何房でも食べたくなる美味しさです。
実を食べた後の皮は当たり前のように捨てていましたが、鹿児島の母から連絡があり、中わたが厚いので試しに砂糖漬けを作ったら上手にできたとのこと。
母からレシピも送られてきました。
以前、ボンタンの産地の阿久根市に暮らしていた母は、近所の人から鹿児島特産のボンタン漬けの作り方を教えてもらった事があるそうです。
しかし、長い間作っていませんでしたが、今年サワーポメロでも作れるんじゃないかと思い立ち、はじめて作ってみたそうです。
母が教えてくれたサワーポメロ漬けの作り方
(ボンタン漬けと同じ要領で・・・)
材料
- サワーポメロの白いわた2個分
- 砂糖・・上記の白いわたの重さと同量。
- 水・・・大匙2~3杯
- グラニュー糖・・適量
作り方
- サワーポメロの皮(黄色い部分)を出来るだけ薄くむきます。
- 皮と実の間の白いわたに、7~8等分に包丁で切れ目を入れ、わたの部分を丁寧に1枚ずつむきます。
- 2個分の舟形のわたです。
- わたをたっぷりの水に浸し、皿などで重しをして一晩おきます。
- 一晩水に浸けたわたをしっかりしぼり、今度はまた、たっぷりの水でわたが柔らかくなるまで茹でます。
そのあと、水でよく洗ってしっかり水気を取ります。
手のひらにはさんで、ギュッと押し付けるようにして水分を抜きます。
平たくて大きな鍋に、わたと同量の砂糖と大匙2~3杯の水を入れ、煮始めます。
砂糖が解けて飴のように糸を引くようになったら、水気をよく絞ったわたを入れ、弱火でゆっくり煮詰めます。
白いわたが透き通るようになったら、焦げ付かないようにして、汁けがなくなるまで煮詰めます。
わたが透き通って良い色になったら、グラニュー糖を紙に広げ、一つ一つまぶしつけます。
砂糖をつけてから冷めるまで風に当てて広げておくときれいに仕上がります。
私が初めて作ってみたサワーポメロ漬けです。
食べてみると、少し水っぽさが残り、上出来とはいきませんでしたが、甘さと程よい苦みがあり、今まで食べたことのある「ボンタン漬け」に近い味になりました。
先日、鹿児島の実家に帰省した時に、母が作ったサワーポメロ漬けを食べました。
やはり、キャリアの差!段違いに美味しかったです。
やはり、私はわたの煮詰め方が十分ではなかったようです。
ゆっくり時間をかけて気長に煮詰め、水分をしっかり抜くことがポイントのようです。
ここで、母はもう一工夫!
我が家では定番のおやつだった「コッペパン」に、刻んだサワーポメロ漬けを入れたら美味しいかもと思いついたそうで、早速作ってくれました。
作り方はホットケーキと同じような要領。
卵、砂糖、牛乳、小麦粉、ベーキングパウダーで作る「コッペパン」。
材料の中に、刻んだサワーポメロ漬けを入れ込み、フライパンで焼き上げます。
甘くてほろ苦く、柔らかなサワーポメロ漬けが味と食感のアクセントになって、とてもいいアイデアだと思いました。
鹿児島特産のサワーポメロ。
来年からも果実の美味しさを堪能し、中わたでサワーポメロ漬けを作り、そしてコッペパンに入れてと、十分に味わい尽くしたいと思っています。