卒業式シーズンですね。学生時代の思い出づくりに、クラスや学校単位で卒業制作に取り組んだところも多かったことでしょう。きょうは、爪楊枝を使って、モザイクアートに挑戦した鹿児島市の坂元中学校3年4組のみなさんをご紹介します。
2月下旬のこと。以前取材でお世話になった坂元中学校の竹之内真奈美先生からメールが…
クラスで卒業記念に作った爪楊枝アートが、思いがけずよく出来ていて、よろしかったら取材して頂けませんか?とのこと…
おーっ!「西郷どん」じゃないですか!これ爪楊枝で作ったの?
失礼ながら、爪楊枝アートのこと、全然知りませんでした!どうやって作るんだろう?
興味も湧いてきて、早速、見せて頂くことになりました!
「実は、うちのクラスの子たちは卒業記念で文化祭に演劇をしたかったんです。台本まで作って燃えてたんですが、文化祭の時間の関係で、演劇を発表できるのは2クラスだけ。抽選で外れて、がっかりしてました。かなりモチベーション下がってました。(笑)」と竹之内先生。
そこで、先生は以前からちょっと気になっていた爪楊枝アートしてみたら?と提案しました。生徒たちは「何それ?」「知らない」「地味~」と、やや後ろ向き…
サプライズは「西郷どん」
竹之内先生は作戦を考えました。
「そうだ!何ができるかは、最後まで子どもたちには内緒にしておいて、完成した時に、生徒たちがオーッと驚く顔が見てみたいなぁ。作るのは、誰もが知ってる西郷さんにしよう!」と思ったそうです。
そして、早速ネットなどでその作り方を研究しました。
西郷どん・爪楊枝アートの作業工程はこうです!
- まず、何を描くか決めます
→これは著作権フリーの西郷さんの顔にしました! - 専用アプリで原画のドット絵を出力
(ドットの色分けが、コンピュータで細かくはじき出されます) - 使用する数の爪楊枝を準備(14万1192本)
- 爪楊枝を色づけします(黒、灰、白、黄、赤の5色)着色後に乾燥
- 発泡スチロールの板にドット絵を貼りつけます。その上から、指示通りに、色のついた爪楊枝を丁寧に刺していきます。
- 大きさはA4サイズ36枚分。ちょうどクラスは先生も加えて36人。全員が責任をもってA4サイズ1枚分を作りあげます。それを繋ぎ合わせて「西郷どん・爪楊枝アート」が完成!という訳です。
爪楊枝アートの神髄は、ひたすら「コツコツ」
ここからは生徒たちの出番です。
みんなで作りあげる共同制作というと『あ~でもない、こ~でもない』とワイワイ、賑やかな雰囲気を想像しますが、爪楊枝アートは、全く別世界。
教室は「シ~ン」と静まり返っていました。大変な集中力と根気が求められる作業でした。
最初は…
「疲れる~」「これって何の意味があるのけ~」といったブツブツ声も聞こえてきたそう…
でも次第に…
静けさの中に、ピーンと張りつめた緊張感が漂うように…
「こんなに生徒たちが、一つのことを静かに集中している姿、これまであまり見たこと無かったので新鮮でした。そのうち、ただひたすらに黙々と「爪楊枝を刺す」という作業に、ハマる生徒達も出てきて、面白いもんだなぁと思いました。少しでも間違ったら完成しないですからね。10月から昼休みや放課後の時間を使って、ほぼ毎日、1ヶ月近くかけて、今の子たちが一番苦手とする、ひたすら『コツコツ』を続けました。」
3週間後…
各自が担当したA4サイズ36枚のパーツが完成しました。
一人3922本。36人で実に14万1192本の爪楊枝を立てたことになります。
いよいよそれを繋ぎ合わせる日…
「あれ~ここは目じゃないけ~」「人だよ」「やっぱ、西郷さんだ!」
ワイワイ、ガヤガヤ、そしてワクワク…
写真と見間違うほどリアル西郷さんが出現したのです!
爪楊枝アート!やってみてどうだった?
村松龍也くんは…
「出来上がった時に、すごい達成感がありました!」
鳥井口華夢さんは…
「途中で手が痛くなって止めたくなる時もあったけど、
みんなで頑張って、完成できて嬉しかったです!」
「いや~僕が一番頑張りましたよ!(笑)」と突っ込みを入れる有川颯馬くん
竹之内先生は…
「一人も欠けずに、全員で作りあげることが出来たことが、何より嬉しかったです。先が見えないゴールに向かって、ただただ信じて、コツコツ続けていれば、何かに辿り着けるってことを感じてもらえたら、嬉しいなぁって思います。」
チームワークで爪楊枝アートを完成させた3年4組の35人。もうすぐ、共に過ごしたこの学校や仲間たちとお別れです。
爪楊枝アートは、担任の竹之内先生からの、新しい旅立ちへのエールでもあったんですね。
最後は、完成した「西郷どん」の爪楊枝アートをバックに全員で記念撮影…
すると「先生、先生。早く。」「こっち、こっち」の声…
先生を真ん中に囲んでの記念撮影となりました。
おわりに
卒業式は3月13日。もう間近です。4月からは、それぞれに期待と不安を抱えながら新しい生活が始まります。
どんな未来が待ち受けているのでしょうか?
きっとへこんだりすることもあることでしょう。
これからも「コツコツ」の先に、ゴールがあるってこと、忘れないでね♪
そして、色んな人の生き方から頑張るヒントが見えてくる「てのん」のことも、時々思い出して、覗いてみて下さいね♪
3年4組のみなさん!竹之内先生!「てのん」に登場して頂いて、有難うございました!