親元から離れて、はじめて一人暮らしをはじめた学生時代、鹿児島からの小包が本当に嬉しかった。
「元気で頑張ってるね?」と書かれた手紙とともに、さまざまな食品、ふるさとのお菓子、そして新しい洋服・・心づくしのものがいろいろ入っていました。離れて暮らすと、より一層母のやさしさが心に沁みました。きっと皆さんの中にも、そんな思い出をお持ちの方多いのではないでしょうか?
それから30年。母からの宅配便は、今も、時々送られてきます。
今週届いた宅配便です。
今も、何がはいっているかな?と開ける時は、わくわくします。
開けてみると・・・
瓶に入った梅干し、乾燥した赤紫蘇、にがうり、ふるさとのお菓子・・こうしたものが入っていました。
(梅干し)
家の畑に植えられている梅の木から、梅を収穫し、母が作った、自家製の梅干しです。梅干しになるには、まず梅を塩漬けし、そのあと赤紫蘇と一緒に漬け込み、そして、ここが一番肝心、三日三晩の土用干しをして出来上がりだそうです。
天気予報を見て、三日三晩晴れが続く時に干します。お日様の光を一杯梅干しにあてて殺菌し、長く保存できるようにするためだとか。毎年、梅雨の開けた7月下旬~8月初旬に土用干しをするそうですが、今年は、その時期雨の日が多かったそうで、猛暑の過ぎた8月下旬にようやく土用干しができたそうです。
母の梅干し、夫や子供の毎日の弁当に欠かさず入れる必需品です。
(赤紫蘇)
梅干しと共に、天日干しした赤紫蘇です。小さく刻んで、醤油に砂糖を入れたものに一晩漬けて、ごはんのお供に・・母からひじきと混ぜて作る、「しそひじき」の作り方も教えてもらいましたが、まだ作っていません。
今度チャレンジして作ってみましょう。
(ぼんたんあめ&さつまいもキャラメル&兵六餅)
鹿児島の定番中の定番といった感じのお菓子ですよね。このセット、学生時代から変わらず、時々母の小包に入っています。
(にがうり)
近所の八百屋で安くで売られていたとか。そろそろにがうりの季節もおしまいですね。このたくさんのにがうりで、常備菜を作ったら?と母からレシピももらいました。そこで、母のレシピ通りに作ってみました。何を作ったかは、「ごはんのコーナー」に載せましたので、そちらをご覧くださいね。
84歳になる母が、孫や子供のためにと、一粒一粒梅干しを瓶に入れ、にがうりは、中の種が入っていると腐りやすいからと、わざわざ種を取り出して送る細やかな優しさ。そして、バスに乗って山形屋までお菓子を買いに行き・・そんな母の姿や気遣いを思うと、やはりじーんときます。
ふるさと鹿児島からの愛情がいっぱい詰まった心の宅配便です。