「てのん」として初めて開いた『戦争を語り継ぐお話会』。小中学生や保護者の方、また一般の方も参加してくださり、皆さん熱心に聞いてくださいました。「とても意義のあるお話会でした。大人でも知らない話をたくさん聞けました。」「この平和な日々を大切に感謝しながら生きていかなければと思った。」「これからも語り継ぐ会を長く続けてほしいと思います。」など感想をいただき、とても嬉しく励みになりました。ありがとうございました。
初めて開催した「戦争を語り継ぐお話会」
戦争を語り継ぐお話会、当初は参加者の募集を小中学生とその保護者の方にしていましたが、戦争を体験されていない大人の方や、大学生の方もお話を聞いてみたいという事で、会場となったMBCのtegeラボには小中学生から一般の方まで、いろんな世代の方が集まってくださいました。
今回のお話会、私、岩元が、母の戦争体験をまとめた本「私が子供だった頃~戦争の記憶~」から、母の戦争中の日常、受けていた教育、食事などについて話しました。
戦争という重いテーマですので、小中学生の子供たちにもわかり易いように、また、なるべく飽きのこないようにするためにはどうすればよいか?いろいろ考えました。
そして、話をするだけでなく、戦争当時の食事を再現したり、出征兵士に贈られた千人針、防空頭巾、灯火統制に使われた電灯を覆う黒い布などを、今回自分たちで作って展示しました。
また、召集令状(赤紙)や当時の子供たちが遊んでいたすごろく、勤労を呼び掛けるポスターのレプリカなどもネットで購入することができましたので、それを見ていただきながらより具体的に戦争の事を理解していただきたいと思いました。
また、私自身も、今回お話会をするにあたり、改めてきちんと実際の音を聞いたのですが、太平洋戦争がはじまることを告げる臨時ニュースや空襲警報の音、爆撃機B29が空を飛ぶ音、終戦を告げる天皇陛下の玉音放送などの音も皆さんに聞いていただきました。やはり実際の音を聞くと、怖さを感じ、緊迫した様子が想像されます。当時の様子をよりリアルにお伝えしたいと思いました。
今回、とても感銘を受けたのは、皆さん本当に熱心に聞いてくださっていたことです。お話しながら皆さんのお顔を見ると、子どもたちも、大人の方もとても真剣で、時々メモを取ってくださったりしていて、その一生懸命話を聞いてくださる様子に心を打たれながら話しました。
お話会では、母の戦争体験の外にも、女学校時代、名古屋に派遣され戦闘機を作っていた「坪内ノリ子さん」の証言、鹿児島大空襲に遭われた「村山徳男さん」の話、長崎で被爆された「久保清子さん」の体験などをお話しました。
皆さんの証言はすべてこれまで「てのん」の中で紹介させていただいたものです。
そして最後にアンケートにご協力いただいたのですが、皆さん本当に丁寧にお答えいただきありがたく思いました。
以下、いくつかご紹介させていただきたいと思います。
アンケートの中から
- こどものために良い機会だと思い参加させていただきましたが、親の世代もなかなかこういう話を聞くことがないまま大人になり、戦争を知る機会がなかったので、これを機に共通の話題として話をしていきたいと思いました。
夢をもつこと、平和が当たり前でなかったこと忘れない・・ - とても意義のあるお話会でした。大人でも知らない話をたくさん聞けました。
今の幸せな状況に感謝しつつ、2度と戦争を起こさないように願うばかりです。
貴重なお話会、ありがとうございました。 - 視覚だけでなく、飛行機や玉音放送など聴覚で実際の音が聴け、貴重な経験ができました。小3の娘が1年ほど前に戦争や原爆について知りたいと広島に行き、資料館を見ました。中2の娘も修学旅行で長崎を訪れました。良い時間を持てました。
- 学校に勤めているので、子どもと戦争が良くないという話もしますが、ぜひ、今日自分がきいた話を、もっとたくさんの子たちに聞かせたいです。
- 大変考えさせられる会だったと感じました。これからも語り継ぐ会を長く続けてほしいと思います。
- うかがってよかったです。娘と一緒に今日のお話をうかがえたこと、忘れません。
平和な世界を・・ - このような機会が増えるといいと思いました。自分にできることはないか考えたところです。
この他にも、貴重なご意見ご感想いただき、大変うれしく思いました。
また、子供たちは「戦争について夏休み調べようと思って参加しましたが、とても勉強になりました」「2度と戦争をしてはいけないと思いました。」など話してくれました。
このようなご感想や声は、私たちが活動を続けていく上での励みになります。
これからも語り継ぐ活動を・・
今回、「戦争を語り継ぐお話会」をてのんとして初めて開催しました。
私たちがお話を聞いた戦争体験者の方は、そのほとんどの方が90歳を超えたり、お亡くなりになっています。直接、ご自身の戦争体験をお話しできる方が、本当に年ごとに減ってきています。そこで、多くの戦争体験を聞いてきた私たちが、その方たちの思いを受け止め、語り継いでいく活動ができたらなと思っています。
戦争を体験された方からバトンを受け取り、そのバトンを私たちより若い世代に渡していく、繋いでいくのが私たちの役目だと思っています。
最後に、今回お話会を開催するにあたり、MBC(南日本放送)の皆様には大変お世話になりました。会場を提供していただいた他、お話会の告知をテレビやラジオでしていただいたり、当日の準備をしていただいたり、きめ細やかに対応していただきました。改めてお礼申し上げます。
また、MBCのニュースでも取り上げていただきましたので、ご紹介させていただきたいと思います。