各地で桜の開花が一気に進んでいますね!桜を愛でながら仲間たちと過ごす春の宴…
日本ならではの贅沢な楽しみですよね♪以前「てのん」にご登場いただいた梶原純一さん、広い敷地に四季折々の花木を植えて、自然遊びを楽しんでいます。
毎年恒例の「桜を楽しむ会」。今年は、かつてのオリンピック・メダリストや東京オリンピックの聖火ランナーなど多彩な顔触れが集いました。
鹿児島の春と言えば・・・これでしょう!
梶原さんの春のおもてなしには、これが欠かせません!
あくまき(灰汁巻き)
「あくまき(灰汁巻き)を2日間かけて40本ばっかい作ったよ。県外から帰って来る人もいるから喜ぶでしょ。いつもここに来る仲間の中に、あく巻きづくりが上手な人がいて手伝ってくれるのよ。出来たてだから、美味しいよ。」
あくまき名人、山中孝子さんによると美味しいあくまきづくりのポイントは…
「薪の火で大きな鍋でゆっくり時間をかけて焚くこと。」
もち米の粒が残らず、なめらかな美味しいあくまきが出来るそう…
たけのこ
こちらは、アツアツのたけのこ…
あとは定番の…
あったかいお日さまは、すっかり春の陽気。あ~何だか、楽しみなお花見です!
ところで主役の桜は?
あれ?あれ?開花しているのは、まだ数輪!「桜を楽しむ会」大丈夫?
「去年は今頃、満開だったから、この日にしたんだけどねぇ。こればっかりは自然相手だからね~。でもいいのよ。みんな、桜をネタに、飲ん方(のんかた)をしたいし(人)ばっかいだから」と自然体。これも梶原流!
桜のもとで、賑やか♪賑やか♪
4年程前から、この桜を楽しむ会を開いているという梶原さん。
中学・高校時代の同級生や古くからの知人・友人、30名近くに声をかけました。遠くは千葉や福岡、種子島からもやって来ました。
郷土のオリンピックレジェンド・平山紘一郎さんも来た!
実は、梶原さんから「今回、すごい人が来るよ~」と聞いていました。福岡在住の平山紘一郎さんです!
平山さんは、鹿児島出身の元アマチュアレスリング選手で、1972年のミュンヘンオリンピック(グレコローマン53キロ級)で銀メダル 続くモントリオールオリンピック(グレコローマン53キロ級)で銅メダルと2大会連続でメダルを獲得しました。
戦後、鹿児島出身者で初めてメダルを取った郷土のオリンピックレジェンドです。
平山さんと梶原さんは、同じ年で古くからの友人です。
その思い出とは…
1970年(昭和45年)の元旦のこと。梶原さんは、鹿児島に帰省していた平山さんと錦江湾に飛び込んで、オリンピックへの決意を新たにしました。
「この頃、平山はオリンピックを目指して国内選考でしのぎを削ってて。ちょうどミュンヘンに行く2年前(昭和45年)ですよね。元旦にね、初詣に行こうということになって、磯海岸で初日の出を拝んで、そのまま錦江湾の海に飛び込んで寒中水泳ですよ。(笑)『オリンピックに出っど~!(でるぞ~)』って気合いを入れて、桜島をバックにガッチリ握手してなぁ。懐かしいよなぁ。」
この日は、千葉から平山さんの竹馬の友、入江正介さんも駆けつけていました。入江さんは、平山さんと小学校の頃からの付き合いです!
「昔は、相撲は正介の方が強かったんだよ!(笑)」と平山さん
「平山は、あの頃からしつこかったからなぁ~(笑)」と入江さん
平山さんは…
「この二人はラサール中学校・ラサール高校なんですよ。勉強が出来たの。(笑)私は、悪戯坊(われこっぼ)。(笑)でもなぜか仲が良くてねぇ。私が東京に出て、オリンピックに目指すようになるきっかけをつくってくれたのがこの正介。
就職しようか、東京に出て行こうか迷っていた時「一緒に東京に行こう!」と言ってくれて背中を押してくれたんですよ。
いろんな故郷の友達の応援があって、オリンピックへの道が開いていったんですよ。」
そして、もう一人、東京オリンピックの聖火ランナーだったという人もやって来ました!伊地知好和さんです。
当時、伊地知さんは鹿児島工業高校の3年生、生徒会長でした。
学校を代表して鹿児島市内の国道3号線2キロを駆け抜けました。伊地知さんは、平山さんと同じ中学校・高校に通う大親友でした。
「国道3号線沿いの伊敷の電停から河頭までの2キロを走りました。沿道で大勢の人が旗を振って、上空にはヘリコプターが飛んでましたよ。緊張で途中、足がつって、どうなることかと思いましたが、何とか無事走り切りました。」と伊地知さん。
「伊地知の走るのを見ていて、羨ましいなぁと思いましたよ。よし、俺も日本代表になっていつかオリンピックに出てみたいと思いましたよ。あれが、私のオリンピック人生の原点。」
オリンピックの話が弾みます
梶原さんの同級生のみなさんは、戦後生まれの団塊の世代。1964年(昭和39年)の東京オリンピックは、戦後、東洋の奇跡と言われるほど驚異的な経済成長を遂げた日本の復興を象徴する出来事でした。
当時、高校3年生。17,18歳の多感な時期に見たオリンピックはそれぞれに眩しく、そこから自らの夢を拓く人生が始まったという人も少なくありません。
東京オリンピックから55年。再びめぐって来る東京でのオリンピック開催は、この世代のみなさんにとって、特別な感慨があるのだと思いました。
今年のお花見は、そんな55年を懐かしみ、振り返りながらの春の宴となりました。
桜は無くとも、春の光に包まれて…心は「ぽっかぼか」
みなさんのほころぶ笑顔と熱気に包まれて、宴がたけなわになる頃には、心なしか桜の花も目覚めたよう…
終わりに
平山紘一郎さんは、オリンピックのメダリストとして活躍した後も、レスリングの日本代表監督やコーチを歴任し、鹿児島出身のメダリストを輩出するなど、男子レスリングの黄金期を築きました。
平山さんの長いレスリング人生の中には、いつも自分を励ましてくれた故郷の友人や郷土への愛がありました。鹿児島に帰省した平山さんにオリンピックに駆けた人生のものがたりや、来年の東京オリンピックに寄せる思いなどを伺いました。
そのお話は、また後日お伝えしますね♪
お知らせ
2019年3月31日(日)朝 NHKのBS放送で
平山紘一郎さんと伊地知好和さんのオリンピックにまつわる友情物語を
追いかけた番組が放送されました。
番組:「聖火のキセキ」
時間:3月31日(日)午前9時~午前9時25分
タイトル:「かごしまランナーとメダリスト 親友の絆」
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