立冬を迎え、暦の上では冬となりましたが、この時期、各地で紅葉の見ごろを迎えています。さわやかな快晴の日、ハイキングを兼ねて山々の紅葉が見ごろとなった福岡市の油山市民の森に行ってきました。
油山市民の森は、福岡市の南西部に位置し、ハイキングや四季の自然を楽しむレクリエーションの場として市民に親しまれています。
油山からは、福岡市が一望できます。
山頂まで登山をするコースもありますが、私たちは車で山の中腹まで行き、そこから3.4キロのお散歩一周コースを歩き、山の中を散策しました。
油山には「もみじ谷」など紅葉スポットがあります。
もみじ谷に着くと、山の木々が赤や黄色に色づいて、紅葉の見ごろを迎えていました。
日本は、世界で最も紅葉が美しいと言われているそうです。
寒暖の差が大きいという気候や、紅葉する樹木の種類が他の国よりも多いため、それぞれの木々が生み出す微妙な違いの赤や黄色の紅葉の重なりが、奥行きのある美しい風景を生み出しているのです。
お天気も良く、日差しを受けて輝く木々の色は、息をのむほどの美しさ。
小学校の時習った、唱歌「もみじ」を思い出しました。
「♪ 秋の夕日に照る山もみじ、濃いも薄いも数ある中に、
松をいろどる楓や蔦は、山のふもとのすそ模様。」
小さい頃は、あまり意味も考えずに歌っていましたが、紅葉を前にすると、この歌詞が描く風景が実感として心にしみました。
木々の間の奥に、淡く見える紅葉の色彩も、力強い木の幹とのコントラストでとても美しく感じました。
またこの時期、紅葉しない常緑樹の木々たちの、静かに凛と立つ姿もいいなあと思いました。
山などに行き、紅葉を目で楽しむ「紅葉狩り」は、平安時代の貴族がはじめたとされています。
四季それぞれに姿を変える日本の風景。
移ろいゆく季節の中で、秋のこの時期にしか見られない紅葉の美しさを堪能した一日でした。