鹿児島はこのところ、最高気温が30度を超える日が続き、夏に逆戻りしたよう。それでも、朝夕はひんやりした空気につつまれて、日が暮れるのも早くなり、季節はすこしずつ歩を進めています。あちこちに顔をのぞかせている秋を探してお散歩にでかけました。
秋をさがして心さわやかに
黄金色の田んぼに白く光る無数の羽根が…と思ったら、たくさんの蜘蛛の巣についた朝露の輝きでした。
江口浜を散歩していたら、青々とした松かさが。そういえば新松子(しんちぢり)は秋の季語だったような。
日吉町の山あいに残る、南薩線の上日置駅跡へ足を延ばしました。
大正3年に開業し、昭和59年に廃線となった南薩鉄道。昭和20年3月18日には、上日置駅を出たばかりの列車が機銃掃射をうけ、近くの大田トンネルに全速力で逃げ込んだものの、3人の方が亡くなり、多くのけが人が出たそうです。
たくさんのトンボが飛び交い、聞こえるのは風の音だけ。近くの茂みには、アケビが実をつけていました。
家に帰ると、小さなお客さんがやってきました。我が家では「こんこんどり」とよんでいるヤマガラです。この時期、エゴノキの実を食べにやってくるご常連。
こんこんこんっと枝に実を打ちつける音がひびくと、あっ秋がやってきたと思うのです。
草木やちいさな生き物たちが教えてくれる秋の訪れ。身近な場所でのお散歩は、心の衣替えができる気持ちのいいひとときです。
棚田の風景・初夏 日置市日吉町の草見の棚田の田植え棚田を動画で見る
草見の棚田は、伊集院の街から県道37号「伊集院日吉線」を日吉方向へ、上日置のバス停付近を左に曲がって5分ほど...