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「暮らし」

生きがいは身近なところに 毎日を楽しく生きる達人 馬込和夫さんパート2


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11月7日。この日入港するのは、スーパースターヴァーゴ。間もなく接岸です。馬込さんは…と見回すと、発見!

両手に様々な国旗を振りながら、船に向かって中国語で呼びかけています。

両手に様々な国旗を振りながら、船に向かって中国語で呼びかけています。

「今日はね、中国のお客さんが一番たくさん乗ってるからね。乗客の内訳が案内所に貼ってあるでしょ、確認したのよ。他にもオーストラリアとか台湾とか、いろんな国の人が乗ってるからね、旗はたくさん持っとくのよ。これも手作り。」

両手に様々な国旗を振りながら、船に向かって中国語で呼びかけています。

話している間にも、バスの運転手さんが来月の入港予定表をもらいに来ました。ほかの運転手さんも、馬込さんに手を振ったり、おどけたり。馬込さん、人気者です。

バスの運転手さんが来月の入港予定表をもらいに来ました。

いよいよ到着しました。馬込さん、一人一人に声をかけてお出迎え。みんな、ちょっとびっくりしながらも、にこやかに手を振って応えています。

いよいよ到着しました。馬込さん、一人一人に声をかけてお出迎え。

「みんなとっても喜んでくれるのよ。今まで、一緒に記念写真もたくさんとりましたよ。うぬぼれかもしれないけど、私の写真は世界中にあるんじゃないかな。」

観光客がバスに乗り込んで出発するまで、馬込さんは全力で見送ります。

国旗は小さいサイズにかえます!国旗は小さいサイズにかえます!

いきいきと楽しそうな馬込さんにも、気分が落ち込んで、やる気が起きない時期があったそうです。今から20年ほど前。長年勤めた京都の繊維工場を退職して、鹿児島に帰ってきた頃のことです。

「32年勤めたんだけど、配置換えが決まってね、思い切って退職して鹿児島に帰ることにしたの。また働こうと思ってハローワークに通い詰めたけど、学歴なし、免許なしでしょ、仕事が見つからなくてね。もう気分が沈みこんでしまって。」

気分をかえたいと、貸自転車で桜島を1周。間近で見る桜島が、何を落ち込んでるんだ!と言っている気がして、勇気が湧いてきた馬込さん。もともと好きだった投稿にチャレンジしてみたら、見事地元紙に採用!これで気分が上向き、以来、投稿はもちろん、イベントへの一番乗りなど、興味のあること、楽しいと思うことをどんどんやって、今、幸せです。

「私はね、1日1日を精一杯生きたいのよ。明日のことはわからないからね。私のことを変わり者っていう人もいるけど、人が何て言ったって構わないのよ。一度きりの人生なんだから。」

小さなしあわせを見つけて、楽しく生きる馬込さん。

今日はどちらにおでかけしているんでしょうね。

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