団地での朝活ラジオ体操の呼びかけ人、小松勝さん、再登場です!

みんなでラジオ体操!の呼びかけ人、小松さん
夏に…朝のラジオ体操の後、85歳とは思えない軽やかなフットワークで毎日20分の公園サーキットを披露していただきましたが…




秋になり…


ますますお元気なご様子!
ラジオ体操後の朝活にご同行させていただきました!

公園まわりをお掃除して…
これからが朝活の本番だそうです!
公園の力水を飲んで、さぁ出発です。

地下水で美味しいらしい!
団地のまわりの通学路をおよそ一時間かけて歩きます。


黄色い帽子がトレードマーク!


子どもたちに声をかけながら、朝の安全パトロールです。


「もう13年続けていますよ。
こうしてね、この帽子を被って歩いているだけでいいの!
こんな人がおって見守ってるよって、みんなが分かるだけでいいのよ」

小松さんは、現職を退いてから、16年間、地域の困りごとをきく行政相談委員の仕事を引き受けてきました。家の中で相談が来るのを待っているのは性に合いません。地域を見て回って、人と話して、困りごとを見つけてきました。

「この階段、100段あるのよ。この手すりが無かったのよ。年寄りや子供たちがやっとかっと登って難儀しおった。市にお願いして付けてもらいましたよ。」


「調整池のここ。フェンスが片方しか付いて無くて、子どもたちが遊びおった。危なかった。」

「一番難儀したのが、ここやった。」

急カーブの五又路の坂道で交通量が多くて、見通しも悪くて、前から横断歩道がほしいと要望があって。警察署と掛け合ったら、陳情書を出してくれという事だったから、3つの町内会長さんたちと協力して走り回ってなぁ。喜んだよなぁ」

とにっこり
とにかく、次から次へと出てくるのです!


市営住宅前の歩道を点字ブロック付きの段差のないバリアフリーに…

「ちょっとした段差があって足がひっかかって危ないでしょ。」

「これは、私だけが気がついたんじゃなくて、歩いて、顔なじみになって、雑談してると、みんなが困ってることを話してくれるのよ。みんなの橋渡しをしてるのよなぁ」
毎日顔を合わせるラジオ体操仲間も朝活中でした。


建築士の白坂哲也さんです。

白坂さんは、週2回、子ども達の通学路の交差点に立ちます。
仕事前の一時間…自分の時間を地域のために使います。


また、別のところでは…


「みんな、頑張ってますよ。こうしてみんなと顔を合わせると新しい出会いがあってなぁ。楽しいですよ。歩けば健康になるし、一石二鳥ですよ」
そして、この日も新しい出会いが…

ビニール袋をもってゴミ拾いをしているのは、同じ団地に住む隈元学さん74歳。

脳内出血、脳梗塞と2度の大病をして、左半身にマヒがありますが、病気をした後、健康のために朝のごみ拾いを始めました。


朝の一時間、毎日休まず続けて、もう9年になります。



「感心じゃ。こんな人たちがいっぱいいますよ。」

「この人は、この団地のボランティアの主ですよ。また今度この人を取材すればよかなぁ」

ニュースの取材をしていた頃、「足でかせげ」とよく言われました。
小松さんは、それを地で行くフットワーク!
まさに足でかせぐ地域のお助けマンです。
「色々したいんだけど、時間が足らんのよね。」
確かに!そう思います!


朝活の道々、お掃除もします!
朝5時に起きて、ラジオ体操、サーキット、散歩しながらの地域の見守り…
小松さんの朝活は2時間に及ぶのです。

小松さんには好きな言葉があります。
声無きに聞き、形無きに見る
鹿児島市出身の初代警視総監・川路利良さんの言葉だそうです。
声のない人の声を聞き、形のないものを見ることこそ大事という意味で、小松さんの座右の銘です。
「行政相談委員は引退して、今は行政相談協力員です。これは完全なボランティアですからね。一生続けて良いってことですよね!」
そう言って、いつものとびっきりの笑顔を見せて下さいました。

小松さんの朝活に同行させていただいて、朝の自分時間を誰かのために差し出している方がこんなにもたくさんいらっしゃることに驚きました。
今回お会いできませんでしたが、出勤前に毎日、近くの公園の掃除を何年も続けていらっしゃる方もいらっしゃるようです。誰かから頼まれたり、強制されたことでない自発的な活動は、生き生きしていて、笑顔に溢れています。
無理せず、自分のペースで続ける小さな一人ひとりの朝活…
そのご褒美は、それぞれの心にもたらされているんだなぁ…と感じました。
「家の扉を開けて、自分にできる小さな朝活してごらん。」
私にもそんな声が聞こえてきたような気がしました。
終わりに
小松さんは、パソコンもインターネットもしません。
だから取材した記事を自宅で見ることが出来ず、申し訳なく思っていました。でも、前回小松さんの朝活第一弾を紹介して、遠く離れた娘さん、お孫さん、海外にいるお孫さんからも電話が相次いだそうです。
じいちゃん、元気だね~ 頑張ってるね~ の声が届き、とても嬉しそうな小松さんを見ていて、こちらまで嬉しくなりました。
そして、奥様のキヌ子さんがこうも話して下さいました。
「お父さんが、朝のラジオ体操を呼び掛けたり、小さなことをずっとやり続けてること、誰か分かって下さったらなぁと思っていました。インターネットに出て、お父さんの頑張りを分かってもらえたようで嬉しかったです。」
遠く離れた人と人とを繋ぎ、幸せを配達する…
そんなあったかいサイトでありたいなぁと改めて思いました。