ここは鹿児島市北部にあるとある団地の公園です。
ワルツ♪タンゴ♪こちらは,社交ダンスの練習に励んでいらっしゃいます!
いつものルーティンで各々の朝が始まります。
「新しい朝が来た♪希望の朝~」ラジオからこの歌が流れ出すと朝活コミュニティの始まりです!
始まりは40年前、ちょうどまだこの団地が出来たばかり。互いに知らない者同士が集まって町が出来たばかりの頃でした。
この町に住む小松勝さん(85)のある小さな行動がきっかけでした。
「みんなで朝から体操をしたら良かかもな~」
小さな携帯ラジオを持ってひとり公園に出かけた小松さん。
公園にいた10数人の歩こう会の仲間に声をかけました。
「そら、良か~」すぐに乗ってきてくれました。
以来、40年、この町で絶えることなく続いている朝の風景です。
いつもは20人~30人ほどの集まりも、夏休みになると子供達も入り交じって賑やかです。
時間が無かったり、足が痛かったりして、下の公園まで下りていけない人たちは公園を見下ろせる高台から体操です。
「少々の雨風では休みませんよ。365日、休みなしですから!」と笑う小松さん。
参加はいつでも誰でも自由。自分時間で来てくださいと呼びかけます。
この団地も高齢化が進み、ひとり暮らしや空き家が増えてきました。
新しい朝を、顔なじみのみんなと迎え、お互いの元気を確認してまた別れる。
何てゆるやかで優しいコミュニティなんでしょう。
見上げれば、少しだけ秋の空…
「蝉の声が随分小さくなってきたな~」
「今年は梅干しが干せんかったよね~」
そんなお喋りが聞こえてくる夏の終わりの朝でした。
追記:
小松さんに
「今からお帰りですか?」と尋ねると…
「いやいや、私は今からですよ!」と、忙しそう。
まだ、朝活続くの??
まずは、自分の元気のバロメーター、いつものサーキットを20分こなします。
当年とって85歳。今ではすっかりこの町の長老となった小松さん!
「今度、朝活の続き、聞かせて下さいね~」
後ろ姿にそう呼びかけながら、お別れしました。
小松さんの朝活・第二弾!お楽しみに♪
